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等級基準の作り方

"成長度合い"と年収を合わせていくという話をしましたが、人事制度設計上どうしても必要となってくるのは、バンド基準の設計です。成果主義の場合は、バンド基準を仕事レベルに合わせる設計をしてきました。コンピテンシー・職務基準など呼ばれる基準書を指します。

これらの基準書の基本的な作成方法は、営業職3バンドならばこんな仕事と定義して、それを基準書に落とし込みます。その基準書をベースに運用するのですが、そこに向かって仕事のレベルを上げ、そのレベルをクリアしたら昇格するという仕組みを構築してきました。厳密に運用すれば、活用できる仕組みなのですが以下の3つ問題が発生します。

  • いくら基準書を作っても、作った瞬間から陳腐化する
  • いくら基準書を作っても、あいまいな部分が残り評価の甘辛がでる
  • 基準書に基づいて人材育成を行うと、基準に満たない弱みに注目しがちである

などが発生し、折角バンド別基準書を作っても現場で活用されなかったり、運用を止めたというケースを多く見てきました。

そもそも戦略が変われば仕事が変わるし、年々情報化が進み仕事の質が変わってくるし、日本的経営を考えれば一人ひとりの仕事の範囲を規定しても意味がないと思います。お互い助けって、隣人との仕事にのりしろを持って任務を達成するいい風土を台無しにしてしまいます。そこで、バンドは仕事レベルを意識することに加え、仕事に対する姿勢・チームワーク・知識の習得・後輩育成など様々な切り口で整理することにしました。

加えて、バンドごとの基準を明示することの限界を感じました。いくら詳細の基準を作っても、一人ひとりがその基準に達しているか否かは、結局上司の目線に頼らざると得ないのです。そして、基準を作るからこそ現場の人材育成から遠ざかる気がしました。「基準は基準であり、それを具体的に噛み砕いて、社員一人ひとりに伝えてください」と研修などでは話をしますが、そもそも一人ひとりに噛み砕かないといけない制度にしてしまえばいいと気づき、「バンド基準」を廃止して「バンド要件レベル」という表現にしました。

同様に"基準"というキーワードを使わないことに大きな理由があります。人材育成として重要なポイントは、"人の強みに焦点をあてること"です。これは、マーカス・バッキンガム署の「最高のリーダー・マネジャーが考えているたった一つのこと」の中に紹介されていますが、マネジャーのすべきことは"自分のミッションと部下一人ひとりの強みを紐づけること」です。人材育成には強みに焦点をあてて、その人なりのいいところを伸ばすことが優先されるべきです。別の哲学書を読んでも同じことが書いてあるので、これは真理であると思っています。

"基準書"を使ってチェックすると、マネジャーはどうしてもチェックがつかない弱い部分に焦点をあてて人材育成を始めます。仕事を進めるにあたって、どうしてもボトルネックになっている弱みを克服する必要はありますが、強みを伸ばす方法が成果を出しやすいですし、本人のやる気も格段に上がってきます。でも、そんなことを最初からわかっているマネジャーはごく一部です。ですから、最初から弱みに焦点があたらない人事制度を構築していきます。

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