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モデル賃金の作り方

ここでは、モデル賃金を作りながら、報酬システムの全体像を説明していきます。モデル賃金は、標準的な昇格モデルをあらわしたもので、部長クラスまで昇格することを前提にモデルを組みます。まずは【図表】のようなモデル賃金を作成します。以下、作成方法と項目の説明をしていきます。

※モデル賃金とは、学校を卒業後直ちに入社し、かつ標準的に昇進した者の賃金をいいます。

  • 「年齢」:18歳〜59歳までのモデル賃金を作成します
  • 「扶養家族」:モデル賃金作成時の標準的な扶養家族数を入力してありますので、このデータをそのまま使ってください。
  • 「バンド」:標準的な昇格モデルを入力します。部長まで昇進する場合の管理職昇進時期はどのくらいか?1人前になるまでの時期はどれくらいか?を基準に考えると組み立てやすいです。作成した「バンド要件レベル」と整合性を保つことも忘れないでください。
  • 「役職」:これは現状のままでいいでしょう。基本構成には、主任・係長・課長・部長(必要に応じて次長)が良いと思います。最近、難しい役職をつけるケースがありますが、役職はあくまでも社外の方が、その人の会社の地位を理解できることが重要だと思います。主任・係長は実際に部下を持っていなくても付けていいと思います。本人のモチベーションを上げるためにも、自覚を促すためにも早めに役職名をつけてあげることが大事です。(役職は別途詳細を述べる)
  • 「昇給額」:先ほど作成した金額をそのまま複写してください
  • 「基本給」:初任給の基本給をベースに、ただ昇給額を足したものです。この時点では昇格昇給を加味していないデータで構いません。
  • 「役職手当」:役職手当を設定する際のポイントは、管理職の役職手当の設定に留意してください。管理職になって手取りの給与が少なくなることがないように、バンド4の残業手当並み以上に課長の役職手当を設定してください。管理職に昇格した場合は、昇格昇給+役職手当で年収が上がったという実感がわくような報酬体系にしたいものです。

役職手当の事例

役職 役職手当
主任 5,000円
係長 10,000円
課長 50,000円
部長 100,000円

  • 「家族手当」:最近は家族手当廃止の議論は少なくなりましたが、これは会社の経営理念を軸に意思決定してください。個人的な見解ですが、少子高齢化が叫ばれ、子供は日本の宝ですから、家族手当は大切ではないかと考えています。家族手当の平均額を知りたければ下記データを参照してみてください。
    http://www.jil.go.jp/kisya/kkinjkatei/20020524_03_kj/20020524_03_kj_hyou6.html
  • 「住宅手当」:住宅に関する社員間の不公平がないように補助する手当という考えで設定することをお勧めします。都会と地方の家賃格差などを埋める手当と考えてください。住宅手当の平均額を知りたければ下記データを参照してみてください。
    http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexkr_22_2_1.html
  • 「月例給」:ここでは基本給+家族手当+住宅手当を足したものです。その他に月例で決まった手当を支給する場合は、その手当を加算してください。月例手当以外は、残業手当・通勤手当などがあります。
  • 「賞与」:ここでは、月例給与×12ヵ月+(基本給+役職手当)×4ヵ月で計算しています。(基本給+役職手当)は家族手当・住宅手当など加えるか否かは現状通りでいいと思います。賞与は、成長と成果の蓄積である基本給と、役割(責任の重さ)を示している役職手当を算定基礎に考えることが妥当だと思います。賞与を何カ月にするか?家族手当・住宅手当を算定基礎に加えるかは自由です。年収の水準が決まっているので、これをベースに考えますので。

【図表】のようなモデル賃金ができました。この時点で、モデル賃金<年収上限であると思います。この差額を昇格昇給で埋めていきます。ただし、モデル賃金>年収上限であれば、賞与の月数を少なくするしかありません。

バンド別平均昇給額(第1ステップ)

仮モデル賃金ができました。次のステップとして昇格昇給額を決定します。昇格昇給を決定する前に、給与システムを説明します。『成長主義』人事制度の給与システムでは、賃金表なるものは作成しません。

バンドごとに「平均昇給額」「抑制昇給額」「第1上限」「第2上限」という4つの考え方で、基本給を決定していきます。

  • 「平均昇給額」:すでに説明・算出済です
  • 「抑制昇給額」:年収上限を超えないために、ある一定レベル以上は昇給額を抑制します。この抑制した昇給額を抑制昇給額と呼びます
  • 「第1上限」:平均昇給額で昇給する上限
  • 「第2上限」:抑制昇給額で昇給する上限

この上限値は年収上限とイコールです バンド別の基本給イメージは、【図表】を参照ください。

給与システムイメージ

さて、ここからが説明が難しくなります。【図表】を見ながら理解をしてください。横軸にバンドを並べます。縦軸は下から説明していきます。平均昇給額はすでに確定しています。抑制昇給額は平均昇給額の20%程度で設定することをお勧めします。最低限の昇格水準になります。

そこから、モデル賃金の年齢と基本給を入力していきます。役職手当・家族手当・住宅手当のバンドごとの最大値を入力します。月例給・年収(考え方はモデル賃金作成時と同じです)を算出して、年収と年収上限を比較します。

年収と年収上限の差額を、昇格昇給で合わせることによりバンド別の昇格昇給額を決定します。ここについては、何度か数字を入れて年収上限に合わせていくイメージです。

昇格昇給シミュレーション

上記を賃金表のイメージにすると【図表】のようになります。

賃金表イメージ

最後に、昇格昇給額を仮モデル賃金に当てはめるとモデル賃金が出来上がります。

モデル賃金

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