コラム

Vol.77 2日間でできる中期経営計画

2017/03/28

Index

  1. 2日間でできる中期経営計画

2日間でできる中期経営計画

中期経営計画を作成するのは、結構時間がかかるものです。ある会社は、1年かけてじっくり協議を重ねながら中期経営計画を策定していたところ、環境が変化して新たに作成しなければならない状況になりました。某都道府県の職員の方も、時間をかけて中期経営計画を策定していたが、知事が変わったので、また一から作り直しだと話をしていました。

戦略は仮説なので、作ることに時間をかけるより、実行が大切だと思います。そもそも、戦略はアイデア発想型の思考が必要なので、年初になったから戦略を考えようという考え方そのものが間違っています。いつも考えていないといけませんよね。また、議論を重ねることにより、とがった戦略が抽象的になるので、協議して決めるという方法自体もおかしい気がします。

先日、1日で中期経営計画を策定する研修をやり、「中期経営計画は難しいという固定観念があったけれど、これであれば自分たちでできる」という意見をいただきました。さすがに、1日で中期経営計画を策定するのは大変なので、2日間でできる中期経営計画をサービスに加えました。

戦略とは何か?方針とは何か?を考え重要部分だけにそぎ落とせば、3つのシートに集約できることが分かりました。

その概要を示します。インプットは下記の5つになります。

 1.戦略とは、新しい顧客・新しい商品/サービスを特定することと定義します
 2.方針とは、現場の時間配分を変える指針であると定義します
 3.方針とは、目指したいゴールと、その実行策を記載したものと定義します 
 4.戦略は、ロジカルに考えるより、アイデア発想型の思考で絞り込みます
 5.目指したいゴールを実現する実行策も、アイデア発想型の思考が必要です

アウトプットとしては、下記の3つのシートになります。

1.戦略を記載した全社方針書(Excelシート)

今のお客様、将来のお客様を絞り込む
今の新しい商品/サービス、将来の新しい商品/サービスを絞り込む
今の時間を減少させ、将来の時間を配分することにより、時間配分ができるようにします。分かりやすく言うと、やらないことを決めます。

2.中期経営計画の業績シミュレーション(Excelシート)

既存事業の成り行き・既存事業の+αの付加価値・現在ある新規事業をシミュレーションし、目標となる業績とのギャップを明確にします。
これにより、新しい戦略として埋める数字が明らかになります。
そして、そのギャップを埋める根拠が全社方針になります。 
ここまで1日目にやります。

3.全社方針に基づく、部門方針書(Excelシート)

全社方針を部門長に展開し、全社方針を咀嚼してもらいます。
部門長には、戦略を実行したときに、今の自部門の機能、将来の自分の機能を整理してもらい、部門方針を策定してもらいます。これを全役員・全部門長で確認しあいます。

上記に加えて、組織論として「誰が戦略を考えるべきか」の意思決定をします。役員が考えるのか?経営企画部門が考えるのか?ミドルクラスが考えるのか?それが曖昧な会社が多いので、その意思決定をしてもらいます。2日間を通して、対話というコミュニケーションを図るので、お互いの認識も一致して、中期経営計画の実行を進めることができます。自部門視点で、色々な意見を述べ合うより、ファシリテーターを入れて進めた方が、時間の効率化が図れるはずです。

興味のある方は、弊社までお問い合わせ下さい。

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