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評価制度と報酬制度を切り離す

評価と報酬をなるべく連動させないことが、人材育成主義の一つの根本思想です。人間が人を評価することの難しさから、成長そのものを評価することを提案してきました。

しかし、成長を評価するということも難しいのです。

  • Aさん:実力レベル100の人が110に成長した(成長率110%)
  • Bさん:実力レベル 30の人が 60に成長した(成長率200%)
  • Cさん:実力レベル200の人が210に成長した(成長率105%)

この場合、誰を一番高い評価にするのかは難しい判断です。成長率が低いもののそもそもの実力レベルが高いCさんを高く評価するべきですし、ここ数年成長が全くなかったAさんに積極的に成長したいという兆しがあれば、それも大きく評価したいところです。

つまり、成長を評価軸にしても、評価に関する根本的な問題は解決しないのです。一番いい方法は、本人がやる気を出すために一番いい評価を現場の上司が決めればいいと思うのです。

そこで、考え結果は「評価に影響されにくい報酬システム」を構築すればいいと思い立ちました。

その具体例を説明していきます。ポイントは3つです。

  • 年収を決める一番のファクターをバンドとする
  • 昇給額が評価によりほとんど影響を受けない仕組みとする
  • 賞与額が部門間のばらつきに左右されない仕組みとする

何度か評価はどうつけようが、報酬にはあまり影響を与えない仕組みを作ると説明してきましたが、その方法について解説をしていきます。

(1)年収を決める一番のファクターをバンドとする

一度説明していますが、昇格昇給を確保し、賞与の基準を基本給+役職手当(必要に応じてその他の手当て)とすることにより、バンドと年収の連動性を高めていきます。また、バンドが上がらない限り基本給が微増しかしない仕組みを導入することにより、同バンド内の年収上限を設定していきます。報酬設計は年収からスタートすることがポイントです。

(2)昇給額が評価によりほとんど影響を受けない仕組みとする

評価がどうなろうが、昇給額にあまり影響を与えない仕組みにすればいいのです。極端な表現をすると以下のような評価と昇給額の関連性にすればいいのです。

【昇給額のイメージ】

評価
S
A
B
C
D
昇給額 +5,400円 +5,200円 +5,000円 +4,800円 +4,600円

もうひとつ工夫を加えます。事業部間・部門間のばらつきが気になると思いますが、ここは事業部ごと・部門ごとのばらつきは補正することで平準化していくことをお勧めします。特に大きなばらつきがなければ補正は必要ありません。
参考までに、基本給と昇給額の考え方は以下のとおりです。

(3)賞与額が部門間のばらつきに左右されない仕組みとする

賞与額は昇給額に比べて差をつけたいものです。評価結果は、部門長が最終確認をし、相対的評価を実施しているので、部門内の優劣は最適化されていることを前提に考えていきます。よって、気になるのは事業部間・部門間のばらつきですが、次の方法でクリアします。

一人ひとりの賞与額を決定し、その累計が賞与総額になる仕組みではなく、賞与総額から決定する仕組みにします。一人あたりの平均賞与額を決定してその累計が賞与総額という考え方でも構いません。ここからが工夫です。全社の賞与総額を部門別に配分するステップを加えます。

この時に、一人ひとりの評価を加味せず、部門に配属されている一人ひとりの標準賞与額の累計をベースに配分することがポイントです。そうすると部門ごとに評価のばらつきが反映されない配分が可能になります。部門に配分された賞与総額から一人ひとりの賞与額を算出していきます。

ただし、この方法のデメリットがあります。もらった賞与額が平均なのか?多いのか?わかりにくくなってしまう点です。機能別組織を導入していたり、部門別評価にばらつきがない(もしくは補正する)場合は、採用しないようがいいでしょう。

賞与総額の配分

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