コラム

セミナー所感
カオナビ社主催セミナー「生成AI×1on1で実現する人事評価と成長支援 ~質の高いフィードバックとシステム運用の秘訣~」を終えて

2025/08/08

8月6日に開催されたカオナビ社主催のセミナー『生成AI×1on1で実現する人事評価と成長支援 ~質の高いフィードバックとシステム運用の秘訣~』にて、弊社代表の島森が登壇いたしました。ご参加いただいた皆さまのアンケートを拝見し、「1on1ミーティングの定着」「生成AIの活用方法」について、島森の視点から解説させていただきます。

Index

  1. 1on1ミーティングの定着に向けて
  2. 生成AIの活用方法

1on1ミーティングの定着に向けて

現在、多くの企業で1on1ミーティングの導入が進んでいますが、実態としては「型」の導入が先行し、うまく定着せずに形骸化しているケースが非常に多いと感じています。

1on1ミーティングを「制度」として根付かせるには、単なる“やり方”ではなく、そこに経営や組織への“想い“を込める必要があります。そのためには、最低限以下の2つの施策が不可欠です。

① 戦略実行と1on1ミーティングの関連性を明確にすること

日本における1on1ミーティングの先駆的事例として挙げられるのが、ヤフー株式会社です。当時のヤフーは「爆速経営」を掲げ、以下の観点から1on1を導入しました。
・経営スピードの加速
・組織の縦割り解消
・現場の創造性と主体性の発揮
このように、1on1ミーティングは経営戦略を実現するための手段として活用されていたのです。自社においても、「なぜ今、1on1が必要なのか?」を、経営層自身が戦略とのつながりを持って語れることが、定着に向けた第一歩となります。

② 経営層を含めた“全員参加”での実施

1on1ミーティングは、現場マネジャー層だけのものではありません。

経営者自身が1on1を“受ける”側として、その効果を体感すること。さらに、1on1を“行う”側として、その難しさや意義を理解すること。このように、経営者自らが主体的に関与することが、1on1の本質を組織に浸透させる鍵です。

実際、気づきの深さという面でも、最も効果を発揮するのは経営層であると考えています。だからこそ、経営層から現場まで、全員が1on1に参加する文化の形成が必要なのです。

生成AIの活用方法について

今回のご紹介を通じて、皆さまからは「ここまでできる時代になったのかと、驚きとともに感心しました」「生成AIはいよいよ実用フェーズに入ってきたと実感しました」といった前向きな声を多くいただきました。

実務にどう活かせるかという具体的なイメージを持っていただけたことが、何よりの成果です。すぐに応用を検討されている方の中には、「採用の場面で活用できそう」「紹介事業をしているが、求職者のニーズや志向の把握に使えそう」といった期待の声もありました。一方で、「例えば1on1ミーティングの録音には社内で抵抗がありそう…」といった、導入に対する不安や懸念の声もありました。

確かに、各社にはそれぞれの制約や文化があります。ですが、それをどう乗り越えるかを一緒に考えてくれるのも、生成AIの力です。活用の仕方を”相談する”相手としても、AIは頼れる存在になりつつあります。

今の生成AIは、人間で言えば博士課程レベルの知識を、しかもあらゆる分野において持っていると言われています。もはや「知識量」という観点では、私たちが敵う相手ではなくなってきています。さらに今後、生成AIが「創造性」すら発揮するようになるとも言われており、「では人間の価値は何か?」という問いが各所で投げかけられています。

しかし、私たちがいま大切にすべきことは、生成AIを脅威と捉えるのではなく、仲間として付き合っていく姿勢ではないでしょうか。ときには「上司役」として、厳しくも論理的な視点をくれたり、ときには「文句を言わない部下役」として、延々と資料を整えてくれたりします。

生成AIとどう付き合うかで、私たちの可能性は大きく広がっていきます。これからの時代、「人×AI」の協働をどう進めていくかが、大きな鍵となっていくことでしょう。

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