コラム
Vol.41 研修効果を上げる新しい方法
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2012/10/01
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- 研修効果を上げる新しい方法
研修効果を上げる新しい方法
今年の5月~7月にかけて、第4回人勢塾(神戸大学経営学部)に通いました。第4回は組織開発をテーマに、金井壽宏教授がプログラムを組み立てられました。紹介された分野は多岐に渡っており、ワークショップ・ファシリテーションAIなど広く知られているものから、ドラムサークル・家族療法(心理学)・リアルタイムビデオ(RTV)なども体験できました。
その中で、一番言葉にできない感銘を受けたリアルタイムビデオ(RTV)についてご紹介します。研修効果を上げる新たな取組として、良い情報でした。また、この時期は運動会などでお子さんを撮影する機会が増えると思いますが、お子さんにリフレクションを促すビデオ撮影方法も紹介します。
講義頂いたのは、神戸芸術工科大学准教授 曽和 具之先生です。そもそも、RTVはなぜ教育に活用できるのか?という説明から入りたいと思います。
最近、学びの場作りとして、ワークショップなどが盛んに行われています。そのなかで重要視されているのが、参加者自身が自分の行動を客観的に振り返る行動=「リフレクション」です。曽和先生は、そのリフレクション支援のための記録・分析システムに取り組んでいます。講義と言っても、まずは動画の鑑賞です。その動画とは、自分たちが1日ワークッショップ(AI)を受けた内容が、研修終了後に既に4分程度に編集されたものでした。
まずは自分たちがワークショップに参加した映像を見たときの感想ですが、言葉では言い表せない感覚でした。以下、強引に言葉にしてみます。
今日の1日の出来事が4分に短縮され、今過ごしている時間と動画の時間が融合する感覚が何とも言えない状況でした。自分がグループ討議している姿、自分が発表している姿を客観視するとともに、自分と違った視点で自分たちを見るのは変な感覚です。今日の出来事を再度頭に刷り込まれた感じです。なぜか、動画を見ながら涙腺が潤みました。これも理由が分かりません。理性と感性が融合している素晴らしいリフレクションができたと思います。
ちなみに、このRTVとはイタリアのレッジョ・エミリア市の幼児教育で使われている手法です。子供たちの普段の姿を撮影し、教師・保護者・子供の視点で分析したり、成長の軌跡を追ったりしているそうです。この仕組みを社会人教育に取り入れられないかを研究されています。我々もビデオ・書籍などを購入して研究中です。
最後に、曽和先生に運動会での撮影方法のアドバイスを受けました。
単に、子供が徒競走で走っている映像を取っても気づきが少なく、
○運動会の会場に入るシーン
○子供が友達としゃべっているシーン
○子供が競技しているときに親が応援しているシーン
など色々織り交ぜて、違った視点で撮影して、編集することがポイントだそうです。
曽和先生は、3名ぐらいのお父さんたちと役割分担して、違った視点で撮影したものを編集して、子供たちと鑑賞しているようです。子供たちも自分が撮影されているシーンを何度も見るそうです。
触発された私は、まずビデオを買い替えました。そして今週末は運動会。
その結果はまたお会いしてお話しましょう。
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