コラム

Vol.59 新入社員に伝えて欲しいこと

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2015/03/31

Index

  1. 新入社員に伝えて欲しいこと

新入社員に伝えて欲しいこと

今年度も最終日になりました。明日から新入社員を迎えるにあたり、是非伝えてほしいことを2つお伝えします。

1つめは、「この会社で3年は勤めないと、社会人として使いものにならないよ!」
2つめは、「依頼されたとおりに、素直に仕事を納品すること!」

組織・人事制度のコンサルタントとして、人のことに携わり、そろそろ15年になろうとしています。様々な人に会い、人のキャリアを見てきました。その経験で、新入社員に伝えたいことは上に掲げた二つです。

「この会社で3年は勤めないと、社会人として使いものにならないよ!」について意見を述べます。
1%にも満たない優秀な人材は、大手企業に入るも、そこでの経験が自分のためにならないと1年で退社して、ベンチャー企業を立ち上げたりします。そこで苦労しながら、上場まで実現している人もいます。99%以上の人は、一旦会社を辞める癖がつくと、自分の求める仕事を探して転職を繰り返します。

我々はコンサルタントとして様々な企業を見てきましたが、1つだけ言えることは、「理想の会社ありません」。外部には素敵な情報を発信していますが、社内で働く人は違った受け止め方をしている会社があります。優しすぎて、社員がマンネリに陥っている会社もあります。「理想の会社はありません」ので、自分でこの会社で何をやるのか考えることがよほど効率的です。

私も出光興産で10年学んだベースがあり、それが今でも役立っています。会社の人間関係・交通費精算の流れ・損益の読み方・契約書の押印方法・酒の飲み方などすべてが役に立ちます。「石の上でも3年」ではないですが、少なくともこの会社で3年は働くという約束をしてください。それが、今後の人生に大きな糧になるでしょう。

「依頼されたとおりに、素直に仕事を納品すること!」について意見を述べます。
最近は、就職活動で自分のキャリアなど考えさせていますが、それが社会人としてのスタートを邪魔している気がします。新入社員がごちゃごちゃキャリアを考える以前に、期待された指示以上のアウトプットを出す練習をすることが大切だと思います。ここで大事なことは、「相手の期待」をちゃんと理解して、「相手の期待」レベルに応じた仕事を納品することです。

話はちょっと変わりますが、神戸大学の高橋潔教授が平均25歳ぐらいで引退するJリーガーのなかで、長くプレイできる人の傾向を分析したことがあります。その結果、「対人能力」がある人が長くプレイできるという結果がでました。サッカーは勝利することが目的です。勝利するために監督は戦略を考えます。監督が考える戦略を聞き、その戦略通りに体を動かせる人が長くサッカーができるということです。つまり、サッカーの基本スキルも大切ですが、「相手(監督)が期待」することを理解して、きっちりプレイとして納品できる人が長くサッカーができます。

サラリーマンも全く同じです。お客様や上司が考える「期待」に基づいて、きっちり納品することが大切なのです。そこに、あなたの意見は必要ありません。もう少し我慢して、一人前になったら、自分の意見・工夫を言える時期がきます。

新入社員の皆さん、色々緊張の続く日が続くと思いますが、毎瞬楽しみながら社会人人生をスタートしてください。

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