コラム

Vol.76 会議をすると仕事が増える!を論理的に解説

2017/02/28

Index

  1. 会議をすると仕事が増える!を論理的に解説

会議をすると仕事が増える!を論理的に解説

皆さん、うすうす会議は無駄だと気づいていると思います。

実は、会議が合意形成を図る機能があると思っているのは間違いで、逆に仕事を増やすだけと気づきました。とある企業で、「業務効率化」に向けて研修をやっているときに、会議をすると仕事が増える実態を見つけてしまいました。

オーセンティックワークス主催のファシリテーション研修で、ある演習を学びました。それは、議決のワークです。

研修で、受講者の皆さんに、議決を効率的に進めるワークを教えると偽り、演習をしてもらいます(演習の内容は、企業秘密なのでお許しください)。ある議案を提示して、議決を進めようとすると硬直状態になります。誰も自分の意見を曲げなくなるのです。つまり、人は自分の意見は「コレ」と決めると相手の意見を聞いても(多分、人の意見すら聞いていない)、自分の意見を曲げることはありません。議論が硬直したときに、「この議論が議決するのにどれくらい時間がかかると思いますか?」と受講者に問いかけると「一生終わらないと思います」と返答が返ってきます。議論は議決しないのです。皆さんは、議論には議決機能があると思っているでしょうが、それは相当に怪しいです。

研修という比較的利害関係がない場でも、受講者の皆さんは主張を曲げません。会社という利害関係が発生する場面では、会議の参加者は絶対に意見を曲げないと思います。表面上は合意しても、心の中での「ふざけるな」「やってられない」「またか」とため息をついて、会議室を去っている状況だと思います。

ここで、会議をすると仕事を増えることについて解説します。

ある会議で何かを議決しようとして、3名の役員が参加したとしましょう。その議決案に対して、役員3名が異なる意見を持っている場合は、1つにまとまりませんよね。その時に、部下は折衷案として、3名の役員の意見を受け入れる他ありません。当初決めようとした議決案(仕事量100)に対して、3名の意見を取り入れた妥協案(仕事量150)になるので、やることが増えることになります。会議をすればするほど、会議の参加者を増やせば増やすほど、仕事が増えると言えます。

とある会社では、その構造が分かったので、会議の回数と参加者を減らすという意思決定が下されました(必ず研修に社長・役員に一緒に参加してもらいましょう)。会議を減らすのが、一番の業務効率化かもしれません。日本の生産性を落としているのは、合議制かもしれませんね。

ちなみに、研修では「雑談」「対話」「議論」のワークをやってもらいます。
「雑談」は、意思決定の促進は図れないが、人間関係の強化につながる
「対話」は、意思決定の促進が図れ(体験しないと分からないと思います)、人間関係の強化につながる
「議論」は、意思決定の促進も図れず、人間関係も悪化する可能性がある
これを体感してもらい、会議を「議論型」から「対話型」に転換してもらう意思決定に導いています。「対話」が意思決定の促進をする事実を是非体験してもらいたいものです。

半日ぐらいでできる研修なので、業務効率化を進めたい企業にお勧めです。
興味がある方は、弊社までお問い合わせ下さい。

「個と組織の成長を考えるメールマガジン」購読のご案内

グローセンパートナーのセミナー情報や、メンバーによるお役立ち情報をお伝えしています。

登録はこちら