コラム

効果的なフィードバック面談とは?~1on1に成人発達理論の概念を取り入れる~

2019/07/25

昨今、1on1が注目を得ていますが、1on1導入と定着には、意外に難航しているのではないでしょうか。

そこで、単に部下と上司の面談の時間を確保するという視点から一歩進んで、「成人発達理論から見た1on1の概念」についてご紹介します。成人発達理論の観点では、「本人の認識の変化」が発達のエネルギーになります。この概念を1on1に盛り込めないかを考えました。 

効果的なフィードバック面談とは?

面談の成果を、面談後の部下の行動変容と設定してみます。人が行動を変えるためには、その人の認識の変化が必要です。認識の変化という観点で、下記のように面談を分類してみました。 

面談は無駄な時間?

1on1などの面談について、現場のマネジャーが抵抗感を感じるのは、無駄な時間だと思っているからでしょう。無駄な面談だと感じるのは、分類としては「A」にあたり、上司が一方的に話をして、部下がうんざりしている状態であると推察します。一方で、部下の行動が分からないので、上司もうんざりしていることでしょう。 

上司にいつも同じことを言われる面談

一般的な面談は、上司の意図からすると、分類「B」を目指していると思います。しかし、よく考えると、自分の認識が変わらないのに、部下だけの認識を変えることができるでしょうか。上司の思惑が見え見えで、部下は無意識的な抵抗を試みるかもしれません。部下の気持ちとしては、いつもと同じことを言われているという感覚に陥るでしょう。 

上司の認識の変化が、部下の行動変容を促す

そういった意味で、分類「C」からスタートして、分類「D」が自然と実現できることが、効果的な面談を進めるうえで大切なことです。自分自身の体験でもそう感じており、自分が認識を変える気持ちがあり耳を傾けると、部下も自分の解釈の変化を受け入れる余白ができるのだと感じています。 

概念では理解いただけると思いますが、体験してみないと分からないので、この概念を活用した面談演習を開発しました。上司役と部下役にそれぞれの役を演じてもらい、上司側の解釈の変化を求める面談演習を作成しました。 

演習の気づきとして、「自分が変化することで、部下が変化することが分かった」「部下が何を言いたいのか、耳を傾けることが大事」「本当の理由を聞くことが大切」などの意見が出てきます。上司側の認識の変化が面談のゴールだとすると、面談は上司側の成長機会になるため、「無駄な面談」という発言は出来ないと思っています。

成人発達理論の概念を取り入れた面談演習/ワークショップについて、詳しく知りたい方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

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