コラム

決算期を迎えて思うこと

コラム記事

2019/07/24

弊社は6月が決算です。 昨年ぐらいから、本当に決算が無意味だと思っています。やめたいけど、税法上やめられないのでやっています。 

無駄だと感じたのは、決算(結果)→改善策を考える→行動する→結果を見る(決算)というサイクルが本当に回るのか?という疑問が生じたからです。月次決算をして、問題を特定して解決策を立案しても、本当に人は行動を起こすのか?疑問があります。しっかりそのサイクルが回れば、どの会社も業績が上がりHappyになっているはずなのですが、そうではない会社も多いと思っています。 

全く、数字のマネジメントは否定する訳ではないですが、ある程度成熟してきたら、特に必要ないかと思っています。数字による強制が、やりたいことを奪い・モチベーションを奪い・行動を逆に制約している感じがあります。 

一方で、実はもっと気になっていることがあります。 
今年も決算が無事に組めそうですが、収支トントンぐらいかと思います。ちなみに、何の進捗管理もしていないのに、収支トントンになるのは、何かしらの「収支は赤字にしたくない」「キャッシュフローをマイナスにしたくない」という意図が働いているかと考えています。 

それは、出光時代ガソリンスタンドのオープンのときも同じことを感じました。目標を掲げた数字をちょうどクリアするぐらいの数字に落ち着くのです。そこに向けて頑張るからだと思いますが。つまり、ゴール設定が現実を作るという感覚を当時から持っていました。 

先日『「事業を創る人」の大研究』田中聡 (著), 中原 淳 (著) を読んで面白いな!と思ったことがありました。「事業を作る人と組織に関する実態調査」では、新規事業の予算達成率を、どのくらいの達成率かグラフにまとめています。「新規事業は千三つ」なのかと思いきや、半数近くか予算を達成しているということが実態のようです。僕が興味を持ったのは、予算達成率が80%~120%未満のビジネスが半数以上の55%でした。つまり、ゴールを設定するとそこそこ近い数になる。近い数字にするというのが人間かもしれません。 

昔から、こんなことを考えていて、野球で表現すると子どものときから標準のサイズより細いバットに慣れたり、小さいボールに慣れて、それでプレーしていたら、標準サイズに戻したときに打率が7割ぐらいになるのでは、と妄想していました。つまり、自分たちが慣れ親しんだ状況に満足すると、そこに向けて人間は少しだけ努力をする動物なのではないかと考えています(本人としては、一生懸命なのでしょうが)。 

最後に何を言いたいのかというと、ちょっと改善のゴール設定をすると、その数字に落ち着きそうな気がします。 自分たちの頭を切り替えないと、ビジネスの着眼を本質的に変えていかないと、ビジネスは変わっていかないと思っています。 

来年度は、そういった観点でビジネスの組み立て直しをしたいです。

「個と組織の成長を考えるメールマガジン」購読のご案内

グローセンパートナーのセミナー情報や、メンバーによるお役立ち情報をお伝えしています。

登録はこちら