コラム

成人発達理論×1on1が組織を変える~相互変容型1on1ミーティングのすすめ~
HRカンファレンス2021春を終えて

2021/05/20

5月20日のHRカンファレンスにて弊社島森が『成人発達理論×1on1が組織を変える~相互変容型1on1ミーティングのすすめ~』をテーマに 成人発達理論の概要、成人発達理論の1on1への活用について、お話をさせていただきました。 参加者の皆さまから頂いたご質問に対して、回答をまとめました。

頂いたご質問への回答

Q1. 生存本能に基づく反応があるのは理解できます。但し、これを乗り越えるには知ることだけではなく、訓練によるスキルの獲得が必要ではないでしょうか。

ご指摘の通りです。反応行動を起こしている「隠れた目的」に気づいて、反応行動を和らげていく研修プログラムもございます。

Q2. 若手の心の育成の件で、「モチベーションアップ」の時期では、どのようなことを進められるのでしょうか

モチベーションが下がる心のメカニズムの理解や、そのメカニズムに照らして自分のモチベーションアップ・ダウンの傾向分析、周囲の力も借りながらセルフマネジメント・自分独自の捉え方に気づくスキルなどを扱います。

Q3. 1on1が上司自身の成長につながることを経営層や常時自身に理解してもらうためのポイントや巻き込み方の工夫(事例)はありますか?必要性、重要性をどう、経営層や現場管理職に理解してもらうか。数字で示せるといいのですが。。。

最も効果的なのは、ご本人に良質な1on1を体験して頂くことです。人事担当者として1on1導入経験があり、1on1研修も提供されているプロコーチによる1on1体験サービスを提供しております。

Q4. 成人発達理論を学ぶ上で、おすすめの書籍・セミナーを教えていただけますか?

入門書として「組織も人も変わることができる! なぜ部下とうまくいかないのか 「自他変革」の発達心理学」という書籍がございます。また、企業の人事制度・人材育成と成人発達理論に関連については、手前味噌で恐縮ですが弊社書籍「今の評価制度に疑問を感じたら読む本 組織の成熟度を上げるための新しい評価とは」をご覧ください。
セミナーについては当社でもセミナーを開催しておりますので、ご参加をご検討頂けますと幸いです。https://www.growthen.co.jp/seminar/

Q5. まず、「1on1が機能していないかもしれないこと、ここに課題があること」の経営者・上司等々の認識あわせが難しく感じます。まえにすすめるには、まず「対話」でしょうか。

おっしゃるように対話の場を持つことは有効です。ただ、その方の「課題認識」も反応行動の一環である可能性がありますので、我々の場合、「反応行動のメカニズム」を簡単にご紹介し、自身の反応行動を理解した上で、対話を行うという進め方をすることが多くあります。「反応行動の理解」と「対話」をセットで行うと、不毛な議論になりにくく、実のある対話が起こりやすくなるので、結果としてご参加される管理職や経営層の方にも好評です。

Q6. 1on1以外の方法で、恐れの反応を軽減する日常的にできる行動(関わり)があればご教授いただきたいです。

一番簡単なアプローチは、日々起こる反応行動を自覚することです。こちらについては弊社のセミナーでトレーニング方法をお伝えしています。https://www.growthen.co.jp/seminar/

Q7. 各段階を5~10年経験することを考えると、「こちらが機会提供するタイミングが必ずしも本人のトランジションのタイミングではない可能性」にいつもジレンマを覚えます。このあたりはどう考えれば良いでしょうか?

成人発達理論の観点では、無理に発達を促すことはかえって成長・発達を阻害すると言われています。各個人が段階を味わっている時期には、その段階をじっくり味わわせるための上司の支援が必要です。また、変容時期には、悩んだり、落ち込んだりするので、それを受け止める上司のスキルも必要です。
機会・期待は最大限伝えつつ、ご本人が最大限チャレンジできる領域を見極めて、サポートするというのが、最も健全な支援策かと考えます。

最後に

弊社では、成人発達理論に関するセミナーを定期的に開催しております。
成人発達理論についてもっと詳しく知りたい方、興味のある方は、お気軽にご参加ください。
https://www.growthen.co.jp/seminar/cat/jinzai/

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