コラム

Vol.125 成人発達理論の発達はもろ刃の剣

2021/07/01

成人発達理論を学ぶことと実践することは、体験・気づきとして雲泥の差が出ます。近年は葛藤の連続で、決して良い状態とは思えないことの連続でした。出口がちょっと見えたので、実践の定期報告です。

先日発行された、鈴木規夫氏の「人が成長するとは、どういうことか」を読んでいます。本書は、成人発達理論を使って、人の成長支援をするコンサルタントやカウンセラー向け、人事部門で組織開発をする方向けに書かれています。

本書には、鈴木規夫氏の想いがそのまま表現されています。「死ぬ前に、悔いを残さないように書いた」と規夫氏は表現していました。「人の成長の支援をするコンサルタントやカウンセラー向けに厳しめに書いた」とも言っていました。

Index

  1. 成人発達理論の発達はもろ刃の剣
  2. リーダー・次期マネジャー層の意思決定力を鍛える研修
  3. コラム更新:スペシャリスト(専門職)コース設置の留意点と解決策
  4. 注目の無料セミナー情報

1.成人発達理論の発達はもろ刃の剣

まずは、書籍「人が成長するとは、どういうことか鈴木 規夫 (著)」からの抜粋です。

「発達をすると仕事の生産性が高まる」
「発達をすると社会的な成功を収めることができる」
「発達をすると人格者になれる」
「発達をすると幸福になる」
言うまでもなく、これらは必ずしも真実ではない

「そもそも発達論とは、個人に対して、その人が目指すべき発達段階(目標)を示して、そこに向けて駆り立てるためのものではない。」

「発達の過程においては、少なくとも既存の発達段階の発想や動機に基づいて為されていた努力をやめる必要がでてくるのである。」

「段階的な成長においては、皮肉にも、現在の自分の欲求を最終的に否定することが求められるのである。」

発達により、夢から覚めるようなことが描かれています。私も最近、夢から覚める体験をしたので共有します。
書籍の中に自己実現に関する記載があります。

「発達段階の大きな特徴は、それまで自らが特定のシステムの中で形成された”自己”に基づいて生きてきたことを自覚することにある。そして、そうした自覚に基づいて、それまでの自己を脱構築(解体)し、あらためて真の自己を探求し実現しようとする”自己実現”の道を歩みだすのである」

私もある意味「自己実現」を目指し、「自分とは何か」「自分がやりたいことは何か」を探索してきましたが、上記に気づいたときにはある意味がっかりしました。

「自己実現」という言葉の前提に隠されたシステムがあり、皆さんもこう考えていると思います。
・「自己実現」が図れると、会社の中で自分が活躍できる何かを発見できるはず
・「自己実現」が図れると、社会貢献できる何かを発見できるはず
・「自己実現」が図れると、自分も人も幸せにできるはず
つまり、「自己実現」の裏には「何かの役に立つはずだ」、「自分の価値が高くなるはずだ」、「自分の年収が高くなるはずだ」という前提がありそうです。これは、特定のシステムの中で形成された価値観であり、この社会・ビジネスの中で生きていると、ついつい自己価値をお金に換算したくなります。しかし、その前提から離れ、手放すことに葛藤を感じた過去の2年間だったように感じます。

私の中から出てきた自己実現は「自然とともに遊ぶこと」(社会には役に立たない)でした。正直、がっかりです。

成人発達理論に出会ったときに、自分のキャリア、社会の発展軸で、「成人発達理論を世に伝えることが私の使命」とまで感じてスタートしました。しかし、その道を歩むうちに、成人発達理論への興味が失せはじめ、さらに仕事まで興味を失い始めました。

まさに「現在の自分の欲求を最終的に否定すること」に遭遇するプロセスでした。ただ、これまで社会的に会社を作ったり、講師としての力量を身につけたり、成人発達理論を学び伝えたりしてきた経験・スキルはあるので、それをベースに食べていきながら、しばらくは遊ぶに徹していこうと思います。

これまでは、自然と遊び×変容=ワークショップなどと紐づけがちでしたが、それも一旦はやめて、ただ「自然とともに遊ぶ」をしばらく実践したいと思います。

ここまで表現して、成人発達理論の発達とは、「夢は破れる可能性もありますが、終わりのない探求で一生楽しめるおもちゃ」ぐらいの取り扱いが良いなと感じております。

今まで体験したことのない至福感を味わえますが、葛藤の連続なので、充実した人生が送れることは保証します。生き方は安定する方向になると感じています。まさに、風の時代に必要なスキルなのかもしれません。

ただ、発達は葛藤が伴うので、企業としては強制的なものではなく、オーガニックが流れが良いですね。ただ、葛藤を軽減したり、乗り越えやすくはできると思いますので、そんなことも念頭に入れて、研修の開発ができればいいな~と思っております。

2.リーダー・次期マネジャー層の意思決定力を鍛える研修

新人研修が一息つき、管理職向け・中堅層向けのご相談が増えてきました。昨年、お客様のご要望を受け「意思決定」をテーマにした研修を開発しました。

  • コロナ禍の中で状況が目まぐるしく変化する中で、意思決定を的確に行っていきたい
  • 意思決定が先延ばしになり、決まるはずのことがいつまで経っても決まらない
  • 表面的な議論に終始して、本質的なことが話し合われないまま何となく意思決定されていく
  • 意思決定の責任を誰も取りたがらない

上記のようなお悩みにお応えできる研修です。

リーダー研修(意思決定力強化編)プログラム概要
チームリーダー~管理職を対象とした意思決定力を強化する研修です。すでに簡
単な意思決定は実行されているとの前提のもと「あちらを立てればこちらが立た
ない」「未来の見通しが立たない」「意思決定の方向性は明確であるが、組織の
慣性が邪魔をする」などのリーダーシップが必要とされる複雑な意思決定に対応
しています。自社のケースを用いることで、実務への活用イメージが湧きやすい
ように設計しました。
https://www.growthen.co.jp/service/training/lineup/303/

3.コラム更新:スペシャリスト(専門職)コース設置の留意点と解決策

等級制度の設計をすると、必ずスペシャリスト(専門職)コースの設置の検討をします。スペシャリストコースの設置は、メリット・デメリットがそれぞれあり、会社のビジネスモデルや社員のキャリア開発・処遇などを考慮して、最適解を検討していきます。今回は、スペシャリストコース設置の留意点と解決策の一般論について解説します。
https://www.growthen.co.jp/column/20210601/

4.注目の無料オンラインセミナー情報

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https://www.growthen.co.jp/seminar/20210730/

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