コラム

Vol.137 経営層・マネジャーに必要なたった1つのスキルとは

2022/04/08

Index

  1. 経営層・マネジャーに必要なたった1つのスキルとは

経営層・マネジャーに必要なたった1つのスキルとは

最近、研修のやり方を少々変えて、研修の知識インプットに加えて、事後のスキル定着に重きを置くようになりました。具体的には、研修後の課題をお願いして、実践でうまくいったこと、うまくいかなかったことをやり取りしながら、気づきのシェアや、質疑応答を受けるようにしています。

研修は、方針策定・展開やマネジメントサイクルの定着、部下とのコミュニケーション(面談・1on1)などのテーマがメインです。研修後に、方針策定・展開をしてみての感想や、1on1を実施した感想などをシェアしてもらっています。

最近、皆さんとやり取りして、必要なスキルは、もしかしたら1つではないかと感じ始めました。自分もこのスキルに注意を払うことで、今まで見えていなかったいろいろな事象が見えてきて、自分の気持ちも大きく変化しました。

そのスキルは、「聴く」スキルです。

マネジャーの場合

マネジャーは、自分の意図を伝えることや、部下に役割を担ってもらう、部下のモチベーションを上げるなど、さまざまなことが求められると思います。

部下からは「自分の役割を教えて欲しい」「自分のキャリアを高める支援がして欲しい」「評価のフィードバックが欲しい」などと要望があるかもしれません。

まず、部下が本当に欲しいものを1つだけ挙げるとしたら、承認ではないかと思います。
「自分の役割を教えて欲しい」は、貢献して褒めて欲しいので、役割を教えて欲しい。
「自分のキャリアを高めたい」は、能力を高めて、自分が活躍できる場を増やしたい(褒めて欲しい)。
「評価のフィードバックが欲しい」は、別にSABCDが欲しいのではなく、自が
頑張ったことを正当に評価して欲しい。
だと推察できます。

そこにボールを投げることで、部下のモチベーションや、上司への信頼は上がるのではないでしょうか?

対話型コミュニケーション研修の参加者のコメント

・彼女から一気に話してくれました。私からは質問もほぼせず、ほとんど相槌のみでした。話したかったんだなぁと思いました。

・自分の経験で培ってきたことを、一方的に教えることが部下の育成と考えていました。しかし、そうではなく部下に心を開いてもらって、いろいろな話をしてもらい、それに共感することが大切で、それが自分たちの仕事を前に進め続ける近道だと気が付き、最近は実感もできてきました。

最近、私自身が感じていることは、現実の捉え方をいくらフラットにしようとしても、自分の解釈が入るということです。ついつい、相手はこんなことを考えているのだろう、こんな弱点を補強したら成果がでそうだ、とフィルターがかかってしまいます。

しかし、実際に耳を傾けると、そこには私への配慮があったり、サポートしようとしていたけど、逆にサポートされていたなど新鮮な気づきがあります。

自分自身も前向きになり、モチベーションが上がる体験が多いです。

経営層の場合

経営層にとって、一番大切なミッションは、将来のビジネスを作ることだと思います。イノベーションを起こす、変革を起こすなどが対象になると思います。その方向性を決めて、今の時間を将来に向けて再配分する指針をだすことが大切です。

もし、イノベーティブな発想を持って、ビジネスをガンガン作れる人材だったら、、、

多分、自分で事業を起こしていますよね。(怒られるかもしれませんが)創業者以外の経営層は、「自分でビジネスを立ち上げようという選択はしなかった人たち」だと思います。

でも、ビジネスの種を見つけることは簡単なのです。何かと何かを結びつけることや、何かを省くことで新しいビジネスが生まれます。

そういった意味で、「社外の声を聴く(情報はあふれています)」「同業他社の声を聴く(経験的に一番効果があります)」「部下の声を聴く(現場に近いところでイノベーションが起きます)」、それらを結びつけることで、新しいビジネスが生まれます。

方針策定・展開研修の参加者のコメント

・先入観/固定概念を外し、部下と意見交換を行ったことで、新たな発見があり、24時間365日一人で考えるよりも効果があると感じました。

・方針を策定する際には部下と話をし、将来のなりたい姿からロードマップを描き、直近の目標として設定する事が出来た。

自分で将来を描くのが苦手だったり、自分でビジネスを作るのが苦手でも良いと思っています。素直に、苦手を自覚して、または部下と共有して、一緒に作成したらよいと思っています。

上司が、「実は俺、自分の経験に縛られているから、新しいことが思いつかない」と部下に伝えたら、部下は上司の信頼を失うより、逆に信頼感が増すと思います。

どんどん、部下に頼ることが必要かもしれませんね。

最後に、「聴く」ことができないのは、「聴く」と何か悪いことが起きそうだという妄想があるからかもしれません。それが妄想だと気づき、または勇気をもって耳を傾けることで、ビジネスが創造されたり、部下のモチベーションが上がったり、業績が上がるのであれば、なんて楽なことなのでしょう。

2022年度公開講座│成人発達理論を応用したマネジメント研修

マネジャーの聴くスキル「対話型コミュニケーション」、相手をマネジメントするのと同じく自分の内面のマネジメントもできる「内省型リーダーシップ」の定着を図る「成人発達理論を応用したマネジメント研修」の公開講座を7月から5回の日程で予定しています。

日程と概要:
 7月15日(金)15:00~17:00
   感情や反応の取り扱いスキル
   心理的安全性を高める対話型コミュニケーション
 8月12日(金)15:00~17:00
   反応的な行動を抑える技術・マネジメントの時間を創出する
 9月16日(金)15:00~17:00
   PDCAサイクルを回すための将来思考
 10月7日(金)15:00~17:00
   部下のやる気を引き出す1on1の技法
 11月11日(金)15:00~17:00
   自分らしいリーダーシップ・全体の振り返り
※5回研修の間に、自己課題・講師からのサポートがあります。
 講師が発達支援を行います。
※欠席の場合は、動画による受講も可能です。

対象:マネジャーになって悩んでいる・悶々としているマネジャー
  (悩み・悶々は発達のサイン)
定員:20名(1社につき2名様まで)
費用:5万円/受講者(全5回の料金です。2022年度は特別価格で提供します)

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成人発達理論をどのようにマネジメント研修に応用するか等、弊社の研修事例と
ともにお伝えします。公開講座のご紹介も行います。

成人発達理論を応用したマネジメント研修とは
VUCA時代の管理職・マネージャー層に必要な内省型リーダーシップを身につける
2022/05/13開催:https://www.growthen.co.jp/seminar/20220513/
2022/05/27開催:https://www.growthen.co.jp/seminar/20220527/

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