コラム

Vol.16 日本でいちばん大切にしたい会社 柳月訪問記 PART1

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2009/06/19

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  1. 日本でいちばん大切にしたい会社 柳月訪問記 PART1

日本でいちばん大切にしたい会社 柳月訪問記 PART1

最初のお願いですが、田村社長は現在講演なども辞退され、見学の受け入れも基本的に受けていないようです。こちらも、お伺いして少々ご迷惑だったかもと感謝していますので、無理には見学などは企画されない方がいいと思います。

日本でいちばん大切にしたい会社で紹介されている「柳月」さんを訪問してきました(北海道帯広のお菓子屋さんです)。電話をかけて見学の依頼をすると、電話口の女性が「それでは、社長に代わります。」といきなり田村社長に電話をつながれました。いきなりのことでびっくりしましたが、社長にお願いすると、当日は忙しいので会えるかどうかは分からないが、いらっしゃいということでした。

当日お伺いすると、社長の息子さんが店内・工場を案内して下さり、その後、田村社長の過去の講演録画を約1時間半拝見させていただきました。その後に約30分田村社長とお話しできました。

一番情報が収集できたのが、過去の講演からでした。それを3回にわたってご紹介していきます。
1.社長が最前線に立つこと
2.経営には理念が必要なこと
3.現場を支える社員教育
を紹介していきます。今回は、3.現場を支える社員教育から紹介していきます。

田村社長はアイデアマンで、商品・販促などにそのアイデアが光りますが、社員教育、特に新入社員教育も面白い試みをしています。

~入社前~
新入社員は約50名です。入社前に、テストをするそうです。何のテストをするかというと、柳月の「商品知識」をテストするそうです。その合格は100点を取ること!100点未満は不合格です。合格するまで追試を継続します。なぜ、「商品知識」をテストするかというと、お客様に完璧に答えることができるようにするためです。99点できていても、残りの1点分をお客様に聞かれて答えられなかったら、お客様に不信感を与えてしまうからです。

~入社式~
4月1日に入社する時に、「3月31日までは辞めないこと」を新入社員と約束するそうです。1年間頑張ることが勉強であり、覚悟を醸成することが狙いだそうです。面白い発想ですね!

~新入社員研修~
2泊3日で実施するそうです。その中で社長が4時間話をするそうです。仕事の社会的使命をとうとうと話をするそうですが、ここでは原価についてもきっちり理解してもらいます。コツは「分かりやすいこと」。
原価の詳細を説明した後に、
1.1つのケーキを壊すと、16個のケーキを売った分の利益がなくなる
2.5分無駄なことを考えると、16個のケーキを売った分の利益がなくなる
3.店舗では最低1時間○○○円売らないと利益が出ない
など誰でもわかる表現で新入社員に伝えます。

~店舗に出る前に~
2週間、模擬店舗で接客の練習・チェックをするそうです。これも合格しないと店舗にでられないそうです。ここまでやって、やっと店舗に出すんです。

「鉄は熱いうちに打つ」だそうです。

奥さんが赤ちゃんを連れて、お土産用のお菓子を購入した時、店員さんが「お車までおもちします。」と届けてくれたそうです。
なかなかできない接客です。

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