コラム

Vol.39 ミャンマー訪問記

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2012/07/25

Index

  1. ミャンマー訪問記

ミャンマー訪問記

先日、ミャンマーに出張してきました。ミャンマーというと「アウンサンスーチーさんの自宅軟禁」「軍事政権」といった印象があり、治安のいいイメージはありませんでした。ところが深夜ヤンゴン市内のホテルにチェックインし、翌朝散歩に出かけてみると・・・現地の方がのんびり散歩や体操をしたり、外国人がジョギングをしたりと、安全・安心を感じさせる光景が広がっていました。

市街地では20~30年前の日本車が頑張って走っていて、日本車の品質の高さに驚かされる一方、新車は中国・韓国車に圧倒されていて、ちょっと残念でした。そんなミャンマーで訪問した日系企業・現地企業のうち、特に印象深かった3社をご紹介します!

今回の訪問は、ミャンマー進出を検討中のクライアント企業さんへ同行したものでした。日本からミャンマーに進出している日系企業は思ったほど多くなく、現状では各社とも様々な苦労をされているようでした。

●最初に訪問した企業はIT企業です。
現地の学生を採用して、日本語が話せるスタッフに2年もかけて育成しており、その分人件費が嵩みます。人件費が安いという理由でミャンマーに進出するのはもうコスト的には合わないというのは、ちょっとショッキングでした。加えて、停電が頻繁に起こるので(訪問中も停電)、電気を使う工場の進出は現在のところ難しいと感じました。人材面の課題としては、言われたことはちゃんとやるが、言われないことはやらない。特に改善・工夫が苦手ということでした。社会主義の風習が残っているということです・・。

●続いて、完全現地法人の家庭用変電気を作る工場の見学に行きました。
設計はCADで行っている一方で、工場内は日本の昭和40年代前半をイメージさせるものでした。基盤は筆で塗っており、モーターは手で巻いていました。そういった手作業でも不良率は2%程度ということなので驚異的だと思いました。日本からみると生産性は20分の1ぐらいに見えるそうです。工場進出を考えた場合は、一人当たりの生産性も見直さないといけません。

●最後にお伺いしたのは縫製工場で、従業員が900名いました。
日本のJUKIさんやBrotherさんのミシンが頑張って稼働しておりました。物流は陸路を使っているとのことでしたが、運搬途中の山道で山賊(!)が出るらしく、物流面でも苦労していました。

ということで、今すぐの進出は難しそうですが、急成長・規制緩和をしているなか親日的な国でもあり、ビジネスのチャンスはたくあんあると感じました。

今回、ミャンマー企業の窓口になっていただいたのは、SOEIの中村さんです。熱心な方だったので、ミャンマー訪問・進出のご検討をされるようでしたら、ご紹介します。

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