コラム
Vol.57 アジアへ進出する中堅・中小企業の“失敗しない”人材活用術
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2014/11/22
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- アジアへ進出する中堅・中小企業の“失敗しない”人材活用術
アジアへ進出する中堅・中小企業の“失敗しない”人材活用術
来る12月8日に、日本生産性本部生産性労働情報センターから、弊社書籍が出版されます。タイトルは、「アジアへ進出する中堅・中小企業の“失敗しない”人材活用術発展ステージの異なるベトナム・タイ・中国の事例から」です。ベトナム・タイ・中国の中堅・中小企業を20社ほど訪問して、実際の現場でどのような人材マネジメントをしているかをインタビューしたものをまとめております。
私共は、海外向けの人材教育や人事制度構築をメインに仕事をしているわけではありませんが、昨今中堅企業の海外進出が増えていることから、海外現地法人を含めたグローバル人事制度を構築する機会が増えてきました。
今回、この本を書こうと思ったきっかけは、よくあるグローバル展開している企業(≒大企業)の人材マネジメントと中堅・中小企業の人材マネジメントは異なっているのに、中堅・中小企業向けの海外進出する際の人材マネジメントの書籍がなかったことです。書籍にも触れましたが、ベトナム・タイ・中国での人材マネジメントについてお伝えします。
1.大企業と中堅・中小企業の人材マネジメントの違い
大事業は、中堅・中小企業に比べて、豊富な人材・資金・ブランド力があります。それらを使って、外部のコンサルタントを使ったり、優秀な人材が調達できたりします。
一方で、中堅・中小企業は良い人材を調達手段が限られます。同じように人材の定着化にも報酬面での優遇が図れません。ただ、大企業と差別化できるポイントがあります。それは経営者人材そのものです。大企業は、3~5年で経営者が変わる一方で、中堅・中小企業の経営者は本国の親族であったり、番頭であったり、基本的に10年以上勤務される方が多いです。
この特徴を大いに活かして、家族経営をしている企業が成功しています。現地の経営者がオーナーの親族(兄弟・子息など)であり、長期的に会社を経営しようと思えば、従業員は安心して働きます。家族経営的に一緒のバーベキューをしたり、スポーツに興じたりすることにより、日本と同様に経営者と従業員の絆は深まります。ちなみに、大企業が取り組んでいるのは仕組化です。経営者が変わっても、仕組みで会社が回るように力を注いでいます。
2.本国(日本)の経営理念が伝播する
ベトナム・タイ・中国でも、経営者・社員の想いで組織風土が確立すると感じました。日本で経営理念を大切にしている企業は、海外でも成功している比率が高いと感じました。経営理念が、組織風土を作り、一人ひとりの社員の行動を作り、一人ひとりの行動が現地の従業員の心に染み渡っていくと感じました。組織風土が定着している会社の離職率は低いですし、従業員も10年も、20年もこの会社で働くことを前提にしていますし、自分の子供たちもこの会社に入れたいという意見がありました。
3.海外進出にどのような人材を派遣すれば良いか?
インタビューを通して、海外で活躍できる人材の能力の1つに、問題接近力があると感じました。会社という組織では、突発的な問題が生じたり、経営問題に取り組んだり、常に問題に直面するものです。海外で事業をスタートするのであれば、日本の創業より困難な問題が生じます。これらの問題に真っ向から向かっていく人が成功という果実を手にし、そこから回避する理由を想定する人は失敗が待っていると思いました。現地の言葉が話せなくても、話すことの大切さを知れば、頑張って覚えます。一方で、逃げ腰な人は、日本に帰る理由を探し、早く日本に帰国できる日を待っています。それらの気持は、現地の従業員に伝わります。そういった意味で、覚悟が必要だと感じました。後は、現地の食事があう人、食べることが好きな人、仕事以外に趣味が持てる人などご意見を頂きました。
最後に、この書籍の特徴をお伝えします。
・20社ほどの会社に実際に訪問し、経営者・工場長にお話をお伺いしたこと
・現地のワーカーさんに直接インタビューして、彼らが考えていることを聞きだした
・人事施策・組織風土作りなど、幅広くインタビューした内容をできる限り抽出にまとめた
ご興味がある方は、是非予約をお願いします。
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https://www.amazon.co.jp/dp/4883724859
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