コラム

45歳ピークアウトを回避するには?~自我発達理論からのアプローチ~

2019/07/05

最近、人事制度を設計していると、65歳まで定年延長するのは良いが、シニアにどのようにして働いてもらえれば良いのかという相談を受けます。頑固になったり、孤立化する傾向が増えるシニアの活用について相談です。 

人事部門の視点で捉えると、人材の採用が難しい時代になってきています。一方で、65歳定年延長を検討する会社も増えてきています。雇用を、育成期間・貢献期間・福祉雇用期間とすると、45歳以降の20年間は会社にとって約1億円の人件費負担になります。 

最近まで、多様な働き方(短時間労働など)を用意したり、セカンドキャリア研修の提案などをしてきました。しかし、私自身はしっくりきていませんでした(本当に手の打ちようがないと思っていました)。
それが、自我発達理論を学んで、理論的に解消する方法が見えてきました。 

それぞれの自我発達段階が抱える欲求と不安の概要は、下記のとおりです。 

段階3.0:(欲求)安心・安全の確保 (不安)所属する組織からの拒絶 
段階3.5:(欲求)自己価値の発揮  (不安)専門性の喪失の恐れ 
段階4.0:(欲求)ゴールの達成   (不安)成果を出せない不安 

人事的な側面で表現すると 、下記のようなイメージです。

段階3.0: 主体性はないが、良きチームメンバー 
段階3.5: 後輩育成・協力はできないが、価値を発揮する専門家 
段階4.0: コントロール型になるが、部下を率いるマネジャー  

なぜ45歳前後でピークアウトするように見えるのか?

では、なぜ周囲から見ると45歳前後で貢献がピークアウトするように見えるのでしょうか?

脳の集中力のピークは43歳を境に落ちるという統計結果があり、45歳前後で新しい知識を吸収することは難しくなります。ある人事担当者曰く、「技術者が、あ~面倒!と感じた瞬間に、技術者としての寿命は終わり」という表現をしていました。この「あ~面倒!」はどこかの瞬間で起きると思います。僕もその状態に見舞われました。 

この時に発達段階によって、異なる行動を表出すると考えています。

段階3.0: 良きチームメンバーとして(面倒であるが)指示通りに貢献を続ける 
段階3.5: 専門性発揮の喪失から、自己効力感が落ちるので、迷惑行動が増える 
段階4.0: 自分でやるのが面倒なので、部下に任せだしたり、育成を進める 

ということで、発達段階3.5の人のピークアウトが周囲から見て顕著に見えます。自己効力感を失う=自己否定が始まるので、逃避や他責化という行動が表出されます。 

ピークアウトを回避するために

これを回避するために、ワークショップを開発しております。 
発達段階を4.0に近づけるためには、周囲と連携したり、後進を育成したりするという機会が大切です。その過程を通して、自分だけで考えていた段取りがうまくいかない、相手の言うことを聞かないなどの矛盾を吸収することが大切になります。 

どのようにしたら周囲と連携し、後進を育成できるかと考えると、初めのきっかけは「自分だけではどうにもらない感」であり、「助けて欲しいと言える覚悟」だと思います。我々は、これを「助けてもらうスキル」と命名しました。 

この「助けてもらうスキル」を獲得するために、 

  1. 本当の悩みを打ち明ける体験(仲間づくり) 
  2. 自分の能力向上の限界に気づく体験 
  3. 新しい活躍の軸を見つける体験 

を通して、新しい人生を歩むことをサポートします。 

気持ちの切り替えができるかがカギになるので、事前に変容可能性(本人の変容したい度合い)を確認してから研修に参加してもらいます。変容の経験者が、次の変容をサポートしていく仕組みができたら良いと思っています。

ワークショップや自我発達理論をベースにした人材育成について、詳しく知りたい方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

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