コラム

Vol.101 若手社員の主体性発揮の促進

2019/08/28

Index

  1. 発達心理学からみた、若手社員の主体性発揮の促進
  2. 社内研修支援サービス ロジカルシンキング(基礎編)が完成しました
  3. セミナー情報:【HRテック】AIを活用した人材の見える化と人材育成
  4. コラム更新情報:阻害行動・隠れた目的の見つけ方 他
  5. 注目のセミナー情報

若手社員に主体性を発揮してもらいたいと、多くの上司や人事担当者は願っ
ていることと思います。今回は、発達心理学の側面から、主体性発揮の促進について解説します。

1.発達心理学からみた、若手社員の主体性発揮の促進

「主体性を発揮しない」とは?

まずは、発達心理学の観点から、「主体性を発揮しない」とはどのような解釈・行動の選択を行っているか解説します。

もし、あなたが若手社員や部下に「主体性を発揮して欲しい」と思っているのであれば、「主体性を発揮できなかった」段階を経験しているはずです。その当時を思い出しながらお読みいただければと思います。

スザンヌ・クック=グロイターの発達段階によると、主体性を発揮しない段階は、The Conformist Stage(環境順応型知性)にあたります。この段階は、

  1. 周囲からどのようにみられ、どのような役割を期待されているかを認識できる
  2. 帰属意識を持ち、忠実に行動できる

という認識・行動は獲得できたものの、自分の中に「個として確立した自分」がなく、周囲からの評価で自分を認識します。集団に属していることで安心感を得るので、あえて問題解決をしたり、リーダーシップを発揮したりすることが得策のように見えないということです。主体的に問題解決したり、集団から一歩離れた立場でリーダーシップを発揮することで、仲間外れになったり、評価が悪くなることが気になる段階です。

所属する組織から仲間外れになったり、他人から否定されると自己価値を否定された感覚になるので、無自覚的に主体性の発揮や問題解決を選択しません。高校生ぐらいの時期に体験している人もいれば、一生この段階の方もいらっしゃるかもしれません。

発達促進の難しさ

今回は、「主体性発揮を促進する」=「発達段階を促進する」をテーマをお伝えしていますが、その前に発達促進の難しさについて触れてみます。

  1. 心の発達はコントロールできない。
    あくまでも、個々人の選択と機会の偶発性があるので、計画的にコントロールはできません。
  2. 強制的な発達促進は、停滞や退行を生む可能性もある。
    その発達段階を経験しつくすことも大切です。子供がおもちゃで遊んでいる感じと一緒です。遊び尽くすと飽きて、他のおもちゃに移行しますが、遊びに没頭している最中に取り上げると、子供が怒るのと一緒です。
  3. そもそも、人は前後発達段階の発達行動もおおよそ1つずつは表出している。
    また、会社の組織風土・上司との関係でも表出できる発達段階は変わると言われています。

この発達促進の難しさを理解したうえで、次の発達の準備のサイン「飽き」「揺れ」「違和感」などを上手に受け取ることができれば、次のステップに誘導できると思っています。

発達促進、主体性発揮を促進する研修プログラム

発達促進の難しさを留意しながら、発達促進に寄与できそうな研修プログラムを考えています。

  1. 気づきを主として、強制的ではなく
  2. 実務でも活用できるスキルとして定着させる
  3. 習慣化までフォローアップする

という研修を組み立てています。

研修の中身は、

  1. 主体性の発揮:自分の唯一無二のユニークさの発見
  2. 理想象の共有:主任クラス(テーマにより変更)のありたい姿の共有
  3. 主体性発揮のブレーキの発見:隠れた目的の発見
  4. 習慣化:ちょっと危ない橋を渡る経験(自分が危ないと持っていることに足を踏み出してみる体験)

をすることで、主体性発揮の糸口にしたいと思っています。

このような研修を企業向けに実施していますので、その説明・事例紹介をお伝えしたく、人事・教育担当の皆様向けに体験セミナーを開催しています。

興味のある方、詳しく知りたい方は、是非ご参加ください。

■【加藤洋平氏監修】若手社員(主体性発揮)研修の体験会
 ~若手社員クラスに習得してほしい心の成長(主体性発揮)を促進する~

【日時】2019/9/26(木) 13:30-17:00
【費用】無料
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20190926-2/

2.社内研修支援サービス ロジカルシンキング(基礎編)が完成しました

ロジカルシンキングの基礎的な内容を盛り込んだ入門研修です。

ロジカルシンキングやフレームワークの書籍を結構読みましたが、今回は敢えてゼロベースで考えて作り上げました。自分たちがどうロジカルシンキングを活用しているかをプロジェクトメンバーで抽出して、思考錯誤して体系化しました。

プレゼンテーションや資料作成に向けて、「前提条件・仮説設定」「主張の根拠の収集」「主張の組み立て」の体系の中で、どの場面でどのようなスキルを活用にするのか分かりやすく組み立てました。

入社3年目~若手社員・中堅社員クラスの研修にご活用ください。

概要はこちらをご覧ください。
https://www.growthen.co.jp/service/training/lineup/210/

3.セミナー情報:【HRテック】AIを活用した人材の見える化と人材育成

HRテックは、世界的に注目のキーワードになっていますが、本当に人材マネジメントって効率的になるの?多様性のある人材を見える化するってできるの?という観点で眺めておりました。

しかし、人の評価(採用の合否選定なども含めて)に活用するのではなく、効率的な人材育成の視点でAIを活用することができたら、埋もれている成長機会の発見や、メンタルヘルス不調の予防 ・退職予防にもつながることを知りました。

今回は、それほどHRテックに詳しくない方を対象に、初心者向けのHRテックの動向、活用具体例、活用方法などをご案内したいと思います。

マインドテック株式会社の久場社長をお呼びして、HR領域のAI動向についてお話をお伺います。

 ▼お申し込みはこちら▼
【日時】2019/10/11(金)10:00~12:00
【費用】無料
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20191011/

4.コラム更新情報:阻害行動・隠れた目的の見つけ方 他

■【心の成長/成人発達理論】阻害行動・隠れた目的の見つけ方
 ~部下の話を聞けないのは、上司の無意識な「阻害行動」が原因かも?~
役員向けワークショップでは、隠れた目的を発見するワークを必ず実施しています。自分にとって一番言いたくない・体の反応がある「隠れた目的」を探すのですが、探求を重ねるうちに、隠れた目的は、身体知を使う(身体反応から発見する)とより発見しやすいことが分かりました。
続きはこちら
https://www.growthen.co.jp/column/20190731/

■【心の成長/成人発達理論】自分の認識の枠のちょっと外にある「問題」と向き合うことが次の成長につながる
https://www.growthen.co.jp/column/20190816/

■【研修ノウハウ】研修で使う模造紙の保管はどのようにしてますか?
https://www.growthen.co.jp/column/20190809/

5.注目の無料セミナー情報

■社内研修内製化を進めるポイントとやらされ感ない研修の組み立て
~人事部門・研修部門に配属されて、研修の社内研修の進め方にお悩みを抱える方向け~

研修の教育体系を策定する方、研修の内製化を進めたい方、新しく研修講師として登壇する予定のある方を対象としたセミナーです。

【日時】2019/09/10(火)10:00~12:00(受付09:40~)
【費用】無料
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20190910/

■【研修内製化】コンテンツの体験会&インストラクター養成講座(職場でうまく人間関係を築くための研修)
~新入社員向け 職場の人間関係づくりに失敗しないために~

人事担当者・教育担当者向けの「新入社員向けのコミュニケーション研修」体験
会です。実際に研修を体験してもらいながら、講師向けのノウハウもお伝えしま
す。

【日時】2019/09/19(木)10:00~12:00(受付09:40~)
【費用】無料
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20190919/

■【人事制度セミナー│等級制度編】同一労働同一賃金・多様な働き方にマッチした等級制度の策定方法

【日時】2019/09/26(木)10:00~12:00(受付09:40~)
【費用】無料
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20190926/

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