コラム

Vol.122 発達段階を上げることは現段階の死である

2021/05/11

Index

  1. 発達段階を上げることは現段階の死である
  2. 【6/3開催ウェビナー】オンライン選考で「内定辞退」を防ぐ実践術
    ~データ活用で候補者理解の壁を突破~
  3. 【5/12開催ウェビナー】2021年新入社員速報今年の新人研修どうだった?
    塾予備校が実践するブレンディッドな学びで新入社員を主体的にするポイント
  4. 【社内研修支援サービス】新プログラムリリースのお知らせ
    リーダー研修(意思決定力強化編)
  5. 注目の無料セミナー情報

毎年、4月は新入社員の迎え入れなどで皆さんがバタバタするので、私は稼働が落ちます。マーケティングや新サービスのことを構想していました。現在、『インテグラル心理学』をゆっくり読んでいます。そのなかで、発達段階が上がるプロセスは死そのものと書かれており、自分もそのように感じているので、自分の事例を紹介したいと思います。

教育担当者・人事担当者は、発達を上げればよいと思っているかもしれませんが、それは越えないといけない大きな苦悩もあることも知って欲しいと思います。

1.発達段階を上げることは現段階の死である

現在、自分自身も自己統合に苦しんでいます。次のステップは、親・家族・会社のメンバーに預けていた自分を取り戻すプロセスであり、加えて最後に残った無意識のエゴの統合のプロセスでもあるかと思います。近年は、平穏な時期が少なく、常に心が揺れ動いてる感覚です。しかし、それも成人発達理論を学び、実践している身としては、自らの可能性を広げることが分かっているので、受け入れて前に進みます。

『インテグラル心理学』のなかで目に留まった文章を紹介します。

私の考えでは、自己の発達における主要な節目はすべて、生と死の間の苦難に満ちた戦いの場である。そこでは、各段階への死が必要であり、それは多くの場合、極めてトラウマ的な体験になり得るものである。(中略)自己は、やがてその段階の死(death)を受容することになる唯一の理由は、次の段階の命(life)の方が魅力的であり、究極的には、自らを満足させてくれるものだからである。

『インテグラル心理学』ケン・ウィルバー (著), 門林奨 (翻訳)から抜粋

文章を読みながら、自分の過去を振り返りましたのでシェアします。

衝動的知性 →自己防衛的・日和見主義的知性(親からの自立)

中学校時代まで、かなり親に統制されていた感覚があります。いい子を演じない
といけなくて、自分の体が思うように動かなかった覚えがあります。ある時、親
の行動に対して、2ヶ月ほど口を利かなかったことがあります。親は泣いていま
したが、その時にはっきり親から自立できたのだろうと思います。

自己防衛的・日和見主義的知性→環境順応型知性(組織への融合・相手視点の受け入れ)

新入社員時代、自分が正しいと思って、自分のまま生きていました。内省の習慣はありませんでした。入社1年目で受けた合宿研修で、私は正義感から、「ここは、◯◯が間違っている」と毎日のように所感に書いて提出しました。あるとき、その講師(会社の先輩)から「荷物をまとめて帰れ!」と言われ、正しいことをしてなぜ怒られるのか、やるせない思いが渦巻いていました。この時に、自分の正義感だけで動いてはいけないと自覚しました。世の中には相手という存在があると分かり、初めて2人称視点を獲得しました。

環境順応型知性→自己意識的・専門家的知性(自分の価値観・専門性の確立)

最初に勤めた会社は、30歳代に入る前にキャリアデザイン研修がありました。この研修で、初めて自分のキャリアを描き、経営の勉強をしたいと思い、
・中小企業診断士の勉強を始める
・ガソリンスタンドの経営支援という職種に転換する
ことをしました。組織から離れて、自分で学び、仕事にその内容を活かすようにしました。当時、インプット50%、アウトプット50%の時間配分で仕事をしようと思い、ひたすら勉強した覚えがあります。自分の専門性が高まり、楽しい時間でもありました。

自己意識的・専門家的知性→自己受容型知性(ありたい姿の確立・他者の受容)

自分の専門性を武器に38歳で創業しました。人事制度の設計と研修講師で、順調にスタートできました。個人事業主としてピンでやる選択と、社員・メンバーを抱えるという選択がありましたが、僕は後者を選びました。人と組織のコンサルティングがドメインだったので、自分でそれも体験したかったからです。しかし、人と向き合うのが下手で、最初に関わった人は2週間、次に関わった人は2ヵ月、その次は1年と、一緒にいると排出したい欲求にさいなまれる自分がいました。

その後も、部下の育成で気が狂うほど悩み、自分が嫌になり、メンタルモデルという存在に出会うまで苦しみ続けました。そこを乗り越えると、人が定着するようになりました。

発達促進のコンテンツ開発に向けて

発達段階が上がるということは、
・その段階の死を体験するので、本人にとっては尋常ではない苦しさが伴う。
・発達段階が上がるタイミングで、最適な機会(本人とっては辛いことが多い)が降ってくる。
・発達段階が上がるプロセスで、トラウマ的に記憶に残るできごとになることが多い。
・発達段階が上がるプロセスで、メンタルを病む可能性もある。
・発達を急ぐと、次の段階でも前の段階の課題を抱えてしまう。
・現在の発達段階がその人にとって最適である可能性もある。

これらを考慮した場合、どうやってオーガニックに発達段階の促進を進めていくか、いかに本人のダメージを少なくしていくか、なども視野に入れて発達促進のコンテンツを開発していきたいと考えています。

僕みたいな苦しみ・痛みを全員が味わうことが無いように。

2.【6/3開催ウェビナー】オンライン選考で「内定辞退」を防ぐ実践術~データ活用で候補者理解の壁を突破~

適性検査eF-1Gの開発をしているイー・ファルコン社と共催で「オンライン採用時代の内定者の動機づけ、適性検査の採用への活用」をテーマにセミナーを開催いたします。

昨年度に引き続き、今年度もオンライン採用の継続が余儀なくされています。イー・ファルコン社では、企業の人事・採用担当者を対象に、オンライン化の現状と適性検査の活用に関する実態調査を実施しています。本セミナーでは、最新の実態調査から見えてくるオンライン化の課題とともに、オンライン採用における「内定者の動機付け」をどのように行うべきかをお伝えします。また、情報の質・量が限定されるオンライン採用では、客観データから内定者一人ひとりのタイプを理解し、それに応じた動機付けを行う事がより重要です。求める人材の志望度を高め、動機付けを行うために、適性検査をどのように活用するべきか、実践術もお伝えします。

特に以下のような方のお悩みや課題にお応えできるセミナーです。
  ・今後もオンラインでの採用活動を考えている
  ・求職者の人柄・パーソナリティの把握が難しいと感じている
  ・オンラインでの採用活動に課題を抱えてい
  ・内定辞退を防ぎたい
  ・内定者の動機付けを強化したい
どうぞお気軽にご参加ください。

参加者の皆様には「2022新卒採用での適性検査の活用実態/期待内容の調査結果レポート」をいち早くお届けします!(セミナー終了後に送付いたします)

【日時】2021/06/03(木) 16:00~17:00
【主催】株式会社イー・ファルコン、株式会社グローセンパートナー
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20210603-2/

3.【5/12開催ウェビナー】2021年新入社員速報今年の新人研修どうだった?塾予備校が実践するブレンディッドな学びで新入社員を主体的にするポイント

新入社員研修のピークが過ぎ、専門知識の研修や現場配属に主軸が移られた会社も多い頃かと思います。この時期からは
・「うまく現場に馴染めるか?」
・「上司先輩やお客様と人間関係を築けるか?」
・「仕事が忙しくなってもモチベーションを保てるか?」
・「自律的に成長する習慣を持てるか?」
が新入社員育成のポイントになります。

一方で、リモートワークの継続や、出社制限等の中で、新入社員・OJTトレーナー・現場の上司ともに昨年に続き手探り状態で新人育成を行っている会社も多いのではと思います。

本セミナーでは、新入社員育成や現場での育成を効果的に進めるためのポイントを以下のような観点からお伝えします。
・2020年、2021年新入社員育成の成功事例・失敗事例のご紹介
・現場での育成を支えるブレンディッドラーニングの支援について
・スキル・テクニックの土台となる意識・マインドの成長支援~成人発達理論からの育成アプローチ~
どうぞお気軽にご参加ください。

【日時】2021/05/12(水) 11:00 ~ 13:00
【主催】株式会社市進ホールディングス、株式会社グローセンパートナー
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20210512/

4.【社内研修支援サービス】新プログラムリリースのお知らせ
  リーダー研修(意思決定力強化編)

中堅社員~管理職向けに意思決定力強化を図る研修を開発しました。
・迅速に意思決定ができず先送りが多い
・意思決定のセオリーを知らず、過去の経験や持論にだけ基づいて意思決定してしまう
・リスクを取る意思決定ができない
などのお悩みにお応えできる研修です。ご興味のある方は、下記よりお問い合わせください。

◆お問い合わせ
社内研修や人材育成に関するご質問・ご相談は下記よりお気軽にご連絡ください。
https://www.growthen.co.jp/inquiry/

5.注目の無料セミナー情報

■【ウェビナー】心の成長をデザインするには?成人発達理論を基礎から学ぶ
【日時】2021/05/13(木)10:00 ~ 11:30
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20210513/

■【オンライン体験型ワークショップ】
成人発達理論(心の成長に関する考え方)を元に人材育成を再考するには?
【日時】2021/05/27(木) 13:30 ~ 17:00
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20210527/

■【ウェビナー】社内研修内製化を進めるポイントとやらされ感ない研修の組み立て方
人事部門・研修部門に配属されて、研修の社内研修の進め方にお悩みを抱える方
向け
【日時】2021/06/08(火)10:00 ~ 12:00
【申込】https://www.growthen.co.jp/seminar/20210608/

「個と組織の成長を考えるメールマガジン」購読のご案内

グローセンパートナーのセミナー情報や、メンバーによるお役立ち情報をお伝えしています。
グローセンパートナーのセミナー情報や、メンバーによるお役立ち情報をお伝えし。

登録はこちら